「歯科技工における"効率"を得るための考察」
【日 時】 平成24年 6月15日(金) 19:00~20:45
【場 所】 かながわ県民活動サポートセンター会議室304(定員 60名)
【内 容】
テーマ: 歯科技工における“効率”を得るための考察
~ロングスパンブリッジをワンピースでキャストすることの意義と術式~
【発表者】 株式会社 ユーエスデンタルラボラトリー 代表取締役 宇佐美孝博 氏
〒220-0023
横浜市西区平沼2-15-4 平沼開成ビル2F
Tel. 045-314-0085
歯科技工における“効率”を得るための考察
~ロングスパンブリッジをワンピースでキャストすることの意義と術式~
(株)ユーエスデンタルラボラトリー 宇佐美孝博
会社を運営するに当たり“効率”を追求することは責務である。利益率が低く、長時間労働を強いられている歯科技工においても例外でないことは言うまでもない。一方、“クオリティー”の向上に努め、患者やDrのニーズに応えなければならないこともまた責務である。つまり、この両方を成り立たせるシステムの構築こそが、歯科技工所を円滑に運営するための必要条件といえる。それぞれの歯科技工所では、その会社独自の研究や工夫・経験を重ねてその責務に応えているものと思われる。多くの犠牲や失敗、多額の投資の上になしえ、ようやく獲得したシステムであるので、門外不出としてきた部分も数多く存在することも予想される。
私が今回の発表するシステムは、10年ほど前から弊社で取り組んできた。それまでロングスパンのブリッジは、ワンピースでキャストはしてみるものの2個に1個は切断してロウ着しなければならない状況であった。しかしこのシステムを導入してからは、1年に1個再製するものが出るか出ないかという確立になった。これは弊社にとって大きな“効率”と“クオリティー”の向上に繋がった。これを知らずに苦労している若い歯科技工士がいるならば、是非参考にしてもらいたく今回の発表に至った。もしかすると今更、当然の技術と思われる方もいるのかも知らないが、いまだにロウ着に頼らざるを得ないという声も聞こえる。それらを含めて、今回の発表を機会に会員の皆様の状況、意見を伺いたい。また今後、さらに他の分野においても独自のシステムをできる範囲で公開していただき、ディスカッションし理解を共有していく上で今回の発表が一つの道筋をつけることができればと期待する。
(今回の発表で紹介するシステムは、5月9日に日本顎咬合学会で発表する内容がもとになっているので、以下にその抄録を示す)
『咬合治療のおける、ロングスパンブリッジのワンピースキャスト法と簡易計測検証』
咬合治療では、全額的補綴が必要となる場合が多くなり、その設計においては、ロングスパンの連結やブリッジになることも少なくない。日常の臨床において、ロー着のリスクを考慮すると、ワンピースのキャストは有効であるが、それを適合させるのはかなり難しい。実際我々も以前は、成功する確率が低く、再製作や切断してロー着という作業を繰り返していた。しかし今回紹介する術式を取り入れてからは、飛躍的に改善し、ほとんど失敗することが無くなった。この術式に至る考え方、具体的な技工手順、症例を発表する。また今回は、独自に確立した簡易計測システムによりそれを検証してみたい。この簡易計測システムは2点間距離を正確に測ることにより、あらゆる条件での膨張、収縮の様子を数値で見ることができ、さまざまな場面での応用が期待される。
これらのシステムにより、“適合”を“模型への適合”に止まらず、“生体への適合”へ導きたい。
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