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「歯科界に入って61年」~インプラント,CAD/CAMに至る~

38回神奈川歯科技工ネット研究会 特別講演会レポート 

  

「歯科界に入って61年」~インプラント,CAD/CAMに至る~ 

和田精密歯研株式会社 取締役会長  和田 弘毅 氏 

 

レポーター:木下勝喜(株式会社ウェイド代表取締役)


 


 


DSC_0021.JPG 去る平成251018日,神奈川県歯科技工士会大会議室において平成25年度神奈川歯科技工ネット研究会 特別講演会が開催されました.年に一度の特別講演として和田精密歯研株式会社取締役会長 和田弘毅氏と取締役 鰐淵正機氏をお招きし,大変貴重なお話を拝聴させて頂きました. 

 

まず始めに,『「義歯治療最前線」ー歯科技工がすごいー』という地元のテレビで20121月に放送された動画(RNC西日本放送制作)を拝見させて頂きました.


1966年創業,「日本人の歯を白くする」という使命を持って仕事に取り組み,社員数900人以上を擁し,本社ビル建設,全国に支社を開設・展開と,日本最大の歯科技工所は次元が違う異業種業界の話を聞いているような気持ちになりました.また香川県にある和田精密歯研株式会社所有の「歯ART美術館」には日本でも珍しい歯に関わる品々を展示しており,使用済みの義歯を5000床以上回収して研究を重ね,技術の向上に努めたというエピソードには驚きました. 

 

現代はチーム医療が大切です.全ての人,物に愛を持って接する事が大切.よく噛めて自然の美しさを備え,その結果患者さんの心が軽くなり,歯から健康になる.口福を追求することで患者さんの体力,精神力に繋がる…….


和田精密歯研株式会社が発展した秘訣は,データサイエンスである.創業以来,ずっと全国のデータを取って来た,全国の歯科補綴の数,価格,市場調査を怠らず,データを調べては対応し,自社の方針の転換を繰り返した.周りと同じ事をしていては駄目だとの信念のもとに試行錯誤を繰り返したと話されました.


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往々にして人は他人を評価する時は低く,自分を評価する時は高い.人をどう高く評価するかを考え,部下をどう高く評価するかを考える.経営は常に人を褒める事,経営最大の秘訣だと,絶え間なく褒め続ける,だから人がついてくるのだと話されました. 

 

続いて取締役の鰐淵正機氏のお話を拝聴しました.鰐淵氏は和田精密歯研株式会社のDNA,社員の定着,人材教育,育成,会社のあり方についてお話頂きました.


DSC_0032.JPG 「道をつかめば部下は育つ」――部下の仕事を直接に手伝うのではなく,何が足りないのかを共に考えアドバイスする――という企業文化について,また普通に歯科技工士をしていたら出会えない様な著名な歯科医師,歯科技工士と交流できることも和田精密歯研株式会社に勤務しているからこその人との出会いに繋がり感謝しているとも話されました.

 

最後に,和田会長から「人生で一番大切なものは3つあります.一つ目は『人間性』,二つ目は『物心両面で借りを作らないこと』,三つ目は『常に目的を持つ』」という言葉を頂きました.和田氏は現在79歳であり,歯科界でこのような講演をするのは最後だと思ってお話ししたとのことであった.


私は神奈川歯科技工ネット研究会に所属していなければ和田会長,鰐淵常務の貴重な講演を拝聴することができなかったと思います.入会していたからこそのご縁に,心より感謝申し上げます.

 

 

 

 

和田精密歯研株式会社

 

 

和田精密歯研株式会社プレスリリース

 

 

歯ART美術館

 

 

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