「複眼的思考から明日の経営を創る」
第39回神奈川歯科技工ネット研究会レポート
「複眼的思考から明日の経営を創る」
~歯科技工士法施行規則一部改正後の事業推進報告会~
レポーター:山室拓也( 株式会社デンタルアクト 専務取締役 )
平成25年11月15日(金)神奈川県民活動サポートセンター会議室305号室において神奈川歯科技工ネット研究会会員によるグループディスカッションが行われた.
本会は基本的に会員や業界の著名な方が演者となり,講演後そのテーマについて議論し,グループ毎の結論を発表するといった形式が多いのですが,今回は本年4月に一部施行された法律に関する会員の関心が非常に高いことから,演者を設けず技工法一部改正の話題やCAD/CAM,3Dプリンターなど,今や歯科技工士ならば誰もが目を背けることのできない話題を中心に時間いっぱいディスカッションのできる機会となった.
先ず,2グループに分かれグループ内で順に個人毎の考えを発表した.会員構成自体が個人ラボ,中堅ラボ,大型ラボと様々であることもあり発表者の話を聞きながら各自が現在の自社状況と照らし合わせて再認識することもできた.どれもが興味深く自身に当てはまる事もあれば,知らぬが仏……では済まされない新たな驚愕情報など毎回多岐にわたり学習できる.今回,具体的には――
・構造設備基準 ・防火基準 ・医療廃棄物 ・指示書
・技工録 ・工程管理 ・苦情処理 ・海外技工
――等々,ディスカッションの内容は多岐にわたり濃蜜で,日頃自分がたびたび悩む問題を凡そ網羅した内容であった.
★最後に各グループの発表者が討議の結論を発表をした(概略ー発表順).
Aグループ発表者 今牧 謙 氏(株式会社 コアデンタルラボ横浜)
●(歯科技工)指示書は公文書である.医院名,所在地等を医院サイドに記入してもらうのは当然だが,担当Dr.名も印鑑ではなく直筆サインが必要.
●歯科技工録については,未だ日本の材料メーカーが統一ルールを作れていないこともあり,自社管理を徹底したほうが身の為(できるところからできるだけ).
●CAD/CAM,3Dプリンターに関しては,道具としてどう利用価値を高めるか,自分が居る環境の中で自分の尺度で考える.
●メーカーが今後どれだけインハウス型CAD/CAMを売るのかを知りたい.
Bグループ発表者 土田康夫 氏(株式会社 横浜歯研)
●技工録に関し殆どの人が何かしら行動を起こしてはいるが,やはりその部分は徹底しなければならない,特に金属や床用レジンなどの主要材料は確実に.
●CAD/CAMに関しては,時代であり避けては通れない,また大手企業が歯科界に参入してきたが,逆にマーケットの拡大を期待する.
●CAD/CAM and 3Dプリンターに関し他業界では社内完結型は少数,アウトソーシ
ングの活路を見出したい.
-------------------------------------------------------------------------
歯科技工士法施行規則の一部を改正する省令の施行について(H25.4施行)ーー医療とくしま より